ホテルで働く

ホテルの仕事には4つの種類があります【現役ホテルマンが解説】




ホテルで働こうか迷っています。ホテル仕事にはどんな種類があるの?教えてください。





本記事の内容

ホテルの仕事の種類とその内容





本記事の信頼性

本記事を書いているわたしは、リゾートホテル業界で約10年働いています。
マネージャー、副支配人を合計で7年ほど経験しました。
働いたことがあるホテルは20以上で、「調理」以外はほとんど全て経験しています。



今回は、客室数が50部屋以下の、小規模〜中規模のホテルに絞ってお伝えしていきます。

ホテルの仕事の種類とその内容




ホテルの仕事は、大きく分けると4つの部門(セクション)に分かれています。

・フロント
・レストラン
・調理場
・ハウスキーピング(清掃)



一つずつ解説していきます。


フロント




フロントはホテルの『顔』です。
到着したお客様と最初に顔を合わせる所でもあるので、ホテルの第一印象にもなります。

主な仕事内容

・チェックイン
・チェックアウト
・予約の確認
・電話応対
・経理業務


チェックイン



到着したお客様のチェックイン手続きをします。


フロントで行う場合と、高級なホテルであれば客室にて手続きを行います。
今はコロナの影響もあり、客室でチェックイン手続きをするところも増えてきています。


チェックインで行うこと

・サインをいただく
・領収書が必要か伺う
・夕食、朝食時間のご案内
・食事でアレルギーがないか伺う
・浴衣の説明
・館内施設のご案内
・大浴場やBARの営業時間のご案内



やることが多く感じるかもしれませんが、ご案内用の紙を読みながら説明することが多いです。
暗記はしなくても読めば良いだけなので、そんなに難しくないと思います。
何度も繰り返せばすぐに出来るようになります。

チェックアウト



お帰りになるお客様の、チェックアウトの手続きをします。


チェックアウトはフロントで行う場合がほとんです。
芸能人や著名な方の場合は、客室で行う場合があります。



ご利用料金を提示して、お支払いしていただきます。
領収書が必要だったら作成します。


お金の受け渡しだけ間違わなければ、そんなに難しい作業ではありません。
半分くらいの方がクレジットカードでお支払いするのですぐに終わります。

予約の確認



空いている時間で、翌日以降の予約確認をします。
必要であればお客様へお電話をしたり、メールで確認を取ります。


お客様の中には、


サプライズで相手に喜んでもらいたい。


という方もいらっしゃいます。


ケーキや花束を出すタイミングなどは、事前に確認をとります。
苦手な食材や客室のことについても同様です。

電話応対



ホテルには

・電話がかかってくるホテル
・電話がかかってこないホテル



の2パターンがあります。


電話がかかってこないホテルは、別のところに電話の窓口があり、電話はそちらに繋がるようになっています。
ホテルを何箇所も運営しているホテルはそういうところが多いです。


小さいホテルだったり、ホテルの運営数が少ないホテルは、直接お客様からホテルへ電話がかかってきます。


電話では難しいことは質問されません。
基本的な電話応対(言葉遣い)さえ出来れば問題ないでしょう。

経理業務



大きいホテルであれば、「経理の人」がいますが、50ルーム以下くらいのホテルではいないことが多いです。
その場合は、フロントの人が空いている時間に経理業務を行います。


やることは

・日々の売り上げ金の管理
・小口現金の管理
・棚卸し作業



などです。


最初は難しいかもしれませんが、慣れれば簡単にできます。
とはいえ、お金を管理するので責任は重大です。



レストラン




レストランの仕事は、料理やお酒のサービスを通してお客様へ喜んでもらうことです。
ホテルの仕事の中では、一番お客様と応対する時間が長いです。


また、お酒の知識、料理の知識、サービスの技量で、働くスタッフによって差がつくところでもあります。


主な仕事内容

・朝食の準備とサービス
・夕食の準備とサービス
・ランチの準備とサービス
・BAR営業


朝食の準備とサービス



朝食の準備とサービスを行います。


朝食の時間は7時〜8時くらいにスタートをすることが多いです。
出勤時間はオープンする1時間前くらいです。


朝食は夕食と比べ、お酒の知識などもいらないので比較的簡単に覚えることができます。
朝食がバイキングだと、準備することがたくさんあるので少しかも大変です。


夕食の準備とサービス



夕食の準備とサービスをします。


ホテルの仕事の中では、お客様と一番接する時間が長いです。
サービスするのが好きな人は楽しいと思います。


ホテルの価格にもよりますが、一般的には1人のスタッフが2〜4組の担当をします。
高級なところになると、担当する組数も減っていきます。


わたしが以前勤めていたホテルは1泊10万円くらいでしたが、担当するのは2組でした。
1泊20万円くらいの超高級なホテルや旅館になると、担当するのは1組だけだったりします。


1泊2万円の安価なホテルのときは、5組くらいのお客様を担当していました。
ゆっくりと濃いサービスしたい人には不向きかもしれません。

ランチの準備とサービス



昼間の時間にランチやカフェ営業しているホテルの場合です。


ランチはメニューもたくさんあるわけではないので、覚えるのは簡単でしょう。


最近はだいぶ減りましたが、ブラックな会社だと、

朝食やって、ランチやって、夕食やる。



みたいところもあります。


そんなところでは働かないようにしたいですね。

BAR営業



BARがホテル内にある場合です。


いわゆる「バーテンダー」のお仕事です。
お酒に興味がある人にはオススメです。


カクテルなどをお客様の前で作って提供します。


未経験でやるのは大変かもしれませんが、何度もやっていくうちに覚えていきます。
今だとYouTubeでも学ぶ事ができます。


夜終わるのが遅いのがマイナスかなと思います。
営業時間にもよりますが、夜中の0時前後に帰れるのが一般的かと思います。

調理場




調理場は、ホテルで提供される料理を作るポジションです。
料理の味次第でホテルの評価は良くもなり、悪くもなります。


主な仕事内容

・料理を作る
・料理長クラスは発注や棚卸しなどの事務作業も少しあり



調理場の仕事は、ホテル内で提供される料理全般を作るポジションです。


具体的には、朝食ランチ夕食の料理です。


ルームサービスをやっているところは、その料理も作ります。


調理場スタッフの労働時間は、朝の仕込みから、夜の営業が終わるまで働くので、長くなりやすいです。
働き方改革により、数年前よりだいぶ改善はされていますが、いまだに長時間労働のところも多いです。


わたしは以前のホテルで、スタッフ全員の労働時間を計算する仕事をしていました。
平均すると、一番勤務時間が長かったのが調理場でした。


とはいえ、残業があまりない調理場もホテルによってはあるので、きちんと調べてからが良いと思います。


ハウスキーピング(清掃)




客室、ロビーや廊下などの清掃をするポジションです。


ホテルのほとんどが、清掃業者へ外注をしています。
ホテルによっては、外注をせずにホテルのスタッフが自分たちで清掃しているところもあります。


主な仕事内容

・客室の清掃
・ロビーの清掃
・大浴場の清掃
・その他ホテル館内の清掃



清掃業務は体力勝負です。
基本、ずっと立ちっぱなし、動きっぱなしです。


一番大変なのは客室清掃です。
チェックアウトした部屋の掃除をして、チェックインに間に合わせなければいけないからです。


チェックアウトが11時、チェックインが15時だとすると、4時間しかありません。


人気のある宿は特に大変です。
わたしが以前勤務していたホテルは、1年のうちのほとんどが満室でした。
毎日追われるように仕事をしていたのを思い出します。


時間内にすべての部屋の清掃が、完璧に終わったときには充実感を感じていました。

まとめ:ホテルにはたくさんの仕事がある

ホテルの仕事には、今回紹介したもの以外にもたくさんの仕事があります。

・プールの監視員
・売店の店員
・施設管理の仕事
・駐車場の管理
・バレーサービス(お客様の車を動かす)
・お客様の送迎
・エステ



わたしはこの中で、エステ以外の仕事はすべて経験しました。
楽しいか、自分に向いているかは、やってみないと分かりません。


高級車でお客様の送迎をしていたこともあります


プライベートで運転するのはあまり好きではありませんが、送迎の仕事はやりがいもあり楽しかったです。

・どの話題を出せば良いだろうか?
・どうしたらカーブがうまく出来るだろうか?
・どうしたら心地良く乗車してもらえだろうか?



毎日考えながらやっていました。

最初は興味がなかったとしても、やってみたら実は楽しかった。


なんてことは良くありますよね。


まずは色々と挑戦してみることをオススメします。


ホテルで働いていると楽しいこともつらいこともあります。

>>ホテルで働くメリットとデメリット【現役ホテルマンが解説します】


今回は以上です。

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